全ての工程は、矢印経路によって接続されます。［ヒューマンタスク］から複数の矢印を出力させた場合は、いずれかの経路だけを選択する "単一選択分岐" を表現したことになります。菱形アイコン［ゲートウェイ］を配置すれば、同時並行処理などを含む複雑な業務プロセスを定義する事が可能です。
1. 分岐構造を描画する（単一選択分岐）
- a. XOR ゲートウェイ（排他ゲートウェイ）の配置
- フロー図に［分岐 XOR ゲートウェイ］（×マーク）を配置し、複数の経路を出力（接続）させます
- b. ヒューマンタスクの配置と複数経路の出力
- フロー図に［ヒューマンタスク］を配置し、複数の経路を出力させます
- XOR ゲートウェイには、1つもしくは複数の遷移条件が設定され、業務データに応じて自動的に経路が選択されます
- 1つの遷移条件には、真となった場合の遷移先として経路1つが指定されます
- 複数の遷移条件で同じ遷移先を指定することが可能です
- 遷移条件は上から順に評価され、最初に真となった条件の遷移先経路のみが選択されます
- 1つの遷移条件に複数の条件式を定義できます（例："部長承認済" かつ "外部支払が500万円超"）
- 条件式は1変数の評価式だけでなく、2変数の比較式も設定可能です
- 分岐された経路は［統合 XOR ゲートウェイ］により１つの経路に集約できます
- 1つの遷移条件には、真となった場合の遷移先として経路1つが指定されます
- ヒューマンタスクでは、設定画面の［分岐］タブにて、分岐タイプを切り替えられます
- ［ユーザが選択した遷移先に流す］
- タスクを処理するユーザ自身が、タスク処理画面のボタンをクリックして経路を選択します
- ［最初に合致した条件の遷移先に流す］
- タスク完了ボタンを押した後に、設定された遷移条件が評価され、自動で経路が選択されます
- 遷移条件の設定方法、評価方法は、XOR ゲートウェイと同様です
- ［ユーザが選択した遷移先に流す］
R2030：条件式の種類
BPMN アイコン：分岐 XOR ゲートウェイ （排他ゲートウェイ）
BPMN アイコン：ヒューマンタスク
2. 分流構造を描画する
（同時並行処理：全分岐／複数選択分岐）
- a. AND ゲートウェイ（並列ゲートウェイ）の配置
- 全ての経路に分流させたい場合は、［分岐 AND ゲートウェイ］（＋マーク）を配置します
- b. OR ゲートウェイ（包含ゲートウェイ）の配置
- 複数の経路に分流させたい場合は、［分岐 OR ゲートウェイ］（○マーク）を配置します
- OR ゲートウェイは、遷移条件が真となる経路全てに分流させます
- いずれの条件式も真とならない場合のみ、［デフォルトフロー］の遷移先に進みます
- ［デフォルトフロー］の遷移先にも並行分岐させる場合は、［デフォルトフロー］と同じ内容の条件式を追加してください
- 分流構造（同時並行処理）の合流ポイントには対応する［統合ゲートウェイ］が必要です
- ［統合 OR ゲートウェイ］［統合 AND ゲートウェイ］
- 異なる種類のゲートウェイによる複数の分岐が1つの経路に集約される場合は、上位の統合ゲートウェイを使用します
- ［統合 XOR ゲートウェイ］＜［統合 OR ゲートウェイ］＜［統合 AND ゲートウェイ］
- ［統合ゲートウェイ］では全ての並行処理の到着を待機します （ただし中止トークンは待機しません）
- 分流を合流させず、個別に［終了イベント］に接続する事も可能です
- 分流中のトークンが［全終了イベント］に到達すれば、他の並行処理は強制終了します （M402）
BPMN アイコン：分岐 AND ゲートウェイ （並列ゲートウェイ）
BPMN アイコン：分岐 OR ゲートウェイ （包含ゲートウェイ）
X. Blog Articles
- チュートリアル：はじめての Questetra BPM Suite / Chpt.4: 条件により「分岐」させる
- チュートリアル：条件分岐の使い方を理解する
- blog：こんなワークフローはイヤだ「順番にしか処理できない」
- blog：新しい統合ゲートウェイでワークフロー図の見やすさを向上（2022年12月）
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