業務で受け渡しされる業務データは、いくつかの[データ項目]から構成されます。例えば "休暇申請プロセス" の場合であれば、(1)休暇開始日 (2)休暇終了日 (3)休暇理由 (4)上長コメント、といった[データ項目]で構成されます。[文字列型][数値型]といった一般的なデータ型だけでなく、[ファイル型][掲示板型]といった項目も定義可能です。
1. データ項目を1つ1つ追加する
- a. データ型
- "休暇開始日" であれば[日付型]項目を、"コメント" であれば[文字列型]項目を追加します
- b. データ項目名
- 申請者や決裁者など、処理担当者にとって分かりやすい項目名を付けます
- c. フィールド名
- データ項目を参照する設定式やデータ受信時の「パラメータ名」として利用できるフィールド名を設定します(必須)。フィールド名が空の場合、入力されたデータ項目の名称に応じてフィールド名が自動的にセットされます
- d. 表示レイアウト
- データ入力画面における表示レイアウトを設定します
- 1つの[アプリ]につき、最大300項目の[データ項目]を追加できます
- 一旦追加したデータ項目のデータ型は変更できません。削除して追加し直してください
- [データ項目番号]は項目追加時に自動採番されます
- [フィールド名]に使用できるのはアルファベットとアンダ-スコア(_)で、「q_」で始まる名称のみ設定可能です
- 選択したデータ項目に表示されるボタンを使用して、設定/段組/編集の可否/削除/複製の操作ができます
- レイアウトの表示順は Drag & Drop の並べ替え操作で設定します (表示幅は段組み設定で設定します)
- レイアウトを変更しても[データ項目番号]が変更されることはありません
- 項目追加中に入力画面を確認したい場合は、[フォームプレビュー]から確認します
- [高度なレイアウト]を設定している場合は、追加されたデータ項目が反映されません
チュートリアル:使いやすい入力フォームを設計する
R2050:データ型の一覧
R2051:入力値制御とシステム制限(サブタイプ一覧)
R2012:業務プロセス定義の制限事項
2. データ閲覧レベルを工程ごとに設定する (読み書きマトリックス)
- a. 編集可能(読み書き権限)
- 業務データが表示され、編集や削除もできるようにします
- b. 表示のみ(読み込み権限)
- 業務データが表示されるようにします("入力ヒント" は表示されません)
- c. 非表示(アクセス権限なし)
- 業務データやデータ項目名は表示されません
- [ワークフロー図]の工程プロパティ画面か、データ項目一覧の[編集の可否]ボタンから設定可能です
- 右上のメニュー( ⋮ )の「データ編集許可設定一括更新」メニューでは、TSVファイルを利用した一括更新が可能です
- 全ての工程で[非表示]に設定される項目があっても構いません (例:使われなくなった入力項目)
- [件名]は、いずれの工程においても[非表示]に設定できない "特別な基本データ項目" です
Z. 追加情報: TSVによるデータ項目の一括追加
- a. データ項目一括追加
- 作成したTSVファイルを使用することで複数のデータ項目を一括で追加することができます
- TSVファイルを作成します(サンプルをダウンロードして参考にしてください)
- 項目名、データタイプ、フィールド名、必須の有無をタブで区切り1データ項目につき1行で記述します
- 作成したファイルをファイルをドロップ、もしくはクリックして登録します
Z. 追加情報: データ項目を削除する
- a. 稼働前アプリのデータ項目を削除する
- [ごみ箱]ボタンか[Del]キーで自由に削除する事ができます
- Shift/Ctrl キーで複数選択、一括削除ができます
- b. 稼働中アプリのデータ項目を削除する
- 削除により検索項目や一括ダウンロード項目として利用できなくなります
- 改定後の案件で入力される事が無くなった項目であっても、参照する機会が多い項目については、全工程で[非表示]に設定します
Z. 追加情報: 特殊なデータ型について理解する
- a. テーブル型
- 文字や数値などの基本的なデータ型を内包する表形式データ型です
- b. ファイル型
- 複数のファイルを格納できるデータ型です(画像はプレビューされます)
- c. 掲示板型
- 投稿時刻と投稿者名が自動記録され、また入力内容が削除不可となる、追記型コミュニケーションボードです
- d. ユーザ型
- ワークフロー基盤全体で管理されている[ユーザ]から選択します
- e. 組織型
- ワークフロー基盤全体で管理されている[組織]から選択します
- f. ガイドパネル型
- レイアウト調整や長文の入力ヒント等に利用する表示専用の項目です (HTML/JavaScriptも記述可能)
Z. 追加情報: 処理画面に表示される各業務データ
- a. "表示のみ" (Read-only) モードの業務データ (主に文字型データ項目)
- 連続ホワイトスペース(半角スペース・タブ)は無視されます
- URL文字列にハイパーリンクが付けられます
- 画面幅で改行されます
- b. "編集可能" (ReadWrite) モードの業務データ(主に文字型データ項目)
- 連続ホワイトスペース(半角スペース・タブ)もそのまま表示されます
- input タグ内に表示され、ハイパーリンクが付与されるようなことはありません
- input タグ(textarea)内で折り返し表示されます
- スペースや改行などをそのまま等幅フォントで表示して欲しい、といった場合は、"編集可能"モードを検討します
- あらかじめデータ複製しておくなどして、データが編集されてしまうリスクを許容します
- HTML/CSSに習熟されている方であれば、デコレーションを利用して更なる業務効率改善を模索できます(M213)
Z. 追加情報: 自動工程等でのデータ参照ケースを理解する
- a. 自動イベント(メール送信)
- 参照した業務データをメール本文に挿し込み、外部サーバに送信します (M224)
- b. 自動イベント(HTTPリクエスト)
- 参照した業務データを REST リクエストに挿し込み、外部サーバに送信します (M225)
- c. 自動工程(PDF生成)
- 参照した業務データを[台紙PDF]に挿し込み、新しいPDFを生成します (M228)
- d. 自動工程(ストレージ保存)
- ファイル型の業務データを外部ストレージに保存します (M229)
- 参照や代入には[フィールド名]が使用されます
- [メッセージ送信中間イベント(メール)]および、[PDF ファイル生成]において、数値型データは、接尾文字、接頭文字、桁区切り文字を含んだ文字列として挿入されます
- [メッセージ送信中間イベント(HTTP)]において、数値型データは、接尾文字、接頭文字を含まない文字列として送信されます。
Z. 追加情報: 自動工程等でのデータ代入ケースを理解する
- a. 自動開始
- [Message Catch Event API]を経由してデータが代入され、新案件が流れ出します (M218, M219, M220, M221, M222)
- b. 自動イベント(受信型)
- [Message Catch Event API]を経由してデータが代入されます (M226)
- c. 自動工程(データ設定)
- データ結合や四則演算の後に代入されます (M227)
- d. 自動工程(スクリプト)
- ECMA Script によるデータの参照/加工/代入が行われます (M230)
- e. 開発API
- 外部プログラムによりデータの参照/代入が適宜実行されます
- 参照や代入には[フィールド名]が使用されます
- [メッセージ開始イベント(HTTP)] および、[メッセージ受信中間イベント(HTTP)]での数値型データの受信について、受信した値が数値型の設定(小数点の文字、小数点以下の桁数)に適合しない場合、意図しない数値変換やエラーの発生となることがあります。
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